Intel NUC7i5の分解掃除 (ホコリ除去で稼働温度が大幅に減少)

作業用に使っているIntelの小型PCのNUC7i5ですが、最近、起動時の温度が常に高い様で、常に内臓ファンがフル稼働する状態が続いていました。

通常エアコンがない部屋で作業をしていますが、オーストラリアは季節が冬の日本とは逆で夏です。 外気温が40℃を超える日も普通にあるので、PCがこの様な状態だと作業中に熱が原因でPCが突然シャットダウンしたりしないか心配になります。

これまでに何度か、NUCのファンの排気口や通気グリルの穴などに掃除機のノズルをあてて埃を吸ってみましたが、特に起動温度が下がる事もなく、最終的にNUCの分解掃除をしました。


上昇するCPUコア温度

普段、PCの温度や冷却ファンの回転数などを常駐アプリで表示させて使っていますが、昔はPCがアイドル状態だとCPUコア温度が65℃前後で動作していて、冷却ファン低速回転数も低くく、ファンの音はほぼ気にならない状態でした。

Windowsだと起動した時点で、Windowsアップデートが始まったり、よくわからないMicrosoftのテレメトリーチェックが始まったりしてCPUの稼働率が100%になる状態が続く事があります。 以前は、そういった状態になるとファンの回転数は上がりますが、でも、CPUコア温度は80℃台で90℃を超える事はありませんでした。

しかし、最近は常にCPUコア温度が80℃台でファンは常にフル回転という状態が続いていました。

先日、Windowsを起動したらWindowsアップデートとかよくわからないMicrosoftのテレメトリーチェックが始まった様でCPUのコア温度が上昇。。。

結果的には100℃まで上昇。。

確か、BIOS設定でCPUのコア温度が100℃まで行くとCPUの処理速度を落とす設定にしてあったはずなので、温度が100℃を超える事はありませんでした。


掃除機で吸う

長期間使っているPCの場合は、通気口に埃が溜まってしまい、PCの冷却機能が下がってしまう事が良くあります。

これまでに何度か通気口を掃除機でNUCの箱の外から吸ってみましたが、動作温度は全く改善されませんでした…。


掃除機で吸ってもダメなので分解してみる

ファンは音が聞こえているので回転しているはずですが、最悪、CPUとCPUクーラーの間の放熱グリスが不良になっている可能性もあるのでマザーボードを取り外して確認する事にしました。

注: マネする場合は自己責任でお願いします。
初心者の方にはお勧めしません。

NUC7i5BNH マザーボードのネジの位置

マザーボードのネジを外すのにM.2 2280デバイスを外さないといけなかったり、マザーボードを取り外す前に内臓WiFiのアンテナを外さないといけなかたりする他、NUCのバージョンによって内部の構造が違ってくるので同じ様な事をしたい方は自己責任で行って下さい

ファン吸気口のの埃

ファンの吸気部に埃がこびりついていました!!

2018年中旬に購入しているので実に4年半分の埃です。

NUC7i5BNB/NUC7i5BNBの筐体のデザイン
Intel NUC7i5BNB/NUC7i5BNBのTechnical Product Specification p.66 Fig.20より引用

Intel NUCの多くは、分解する際に、上下逆さの状態に置いて底の蓋を外して内部にアクセス出来るデザインになっているみたいですが、上の埃が移っている写真だとNUC7i5は裏返されて、上下逆さの状態で置かれています。

冷却ファンは、この状態でマザーボードを取外した時の、マザーボードの裏側に位置していて、本体の鉄の天板と密接しています。 そうする事で、箱内部の空気を、天板伝いで一つの吸気口で外に吸い出す構造になっている様です。

図解: 空気の流れ

ただし、ファンと天板の距離が近いため、そこに埃が溜まってしまったのでしょう。


結果

埃を除去した後は、以前の様にアイドル時でCPUコアの温度が65℃前後で安定する様になりました。

構造上、長期使っている場合は埃が溜まってしまうため、分解掃除をする必要があるという事ですね。

天板に蓋にでも付いていて、その蓋を開いたらちょうどファンの吸引口だたりすると掃除も簡単なのでしょうが。。


追記

ネット検索をするとこのタイプのIntel NUC7ユーザーさんが、PCが熱いので中を開いたらファンの周りに沢山の埃が溜まっていたというブログ記事や投稿をいくつか見かけました。 でも、それ以降に発売されたミニPCタイプのIntel NUCでは同じ様な記事は見かけなかったので、Intel NUC第7世代で採用されたミニPCの冷却関連のデザインが内部に埃が溜まり易い設計だったのかもしれません。。。



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