「CPUグリス」と「放熱グリス」の違いですか??
ネットの方に「CPUグリスは2年おきに塗り替える物だ」と言われて衝撃を受けました。。。。
- 「CPUに標準でついてくるクーラーの放熱グリスは信用出来ない」とか、
- 「放熱グリスは正しく塗らないと意味がない」
といった話は昔から聞いてきましたが、「2年毎に塗り替え」という話は聞いた事もなかったのと、これまで使っていたパソコンは、CPUやCPUクーラーを交換しない限り、CPUグリスを塗り替える事もなく、平気で十数年以上使っていました。
そもそも、個人的には自宅のPCはクーラー無しの部屋で使っているので、夏場はPCが熱暴走をしない様にと試行錯誤して、かなり気を使っていますが、「2年おきに塗り替え」ないといけないってどれだけダメなCPUグリスを使っているの?としか思えないのですが。。。
とりあえず検索 (
「CPUグリス 塗り替え 何年」といったGoogle検索をした処、AIが「CPUグリスは、2年に1回程度を目安に塗り替えるのがよいでしょう。」と返して来ました。。。😮😮
AIによる答えの一番目、「CPUグリスは、2年に1回程度を目安に塗り替えるのがよいでしょう。パソコンの使用頻度が高い場合は、1~3年で劣化してしまう可能性があります。」は:
- NEC Lavieの「CPUに寿命はあるの?よくある症状や寿命を延ばす方法を徹底解説!」
- マウスコンピュータの「パソコンの寿命は何年?よくある症状や寿命を延ばす方法を解説」
- ドスパラの「CPUのトラブルの前に知っておきたい!グリスとは?」
の3件がソースとなっていました。
(ソースにはCPUグリスを作っている会社からのものは含まれていないのですね・・・・)
一番目のソースとされるNEC Lavieのページには:
とあって、一応はパソコンを製造している会社の公式が「2年に1回程度は塗替えるようにしましょう」と推奨している時点で狂気じみています。。
あと、公式のサイトが「2年に1回程度は塗り替え」を勧めている時点で (しかも専門家への依頼)、購入したパソコンの維持費などをしっかり考えたりする企業だったりするとこんな事が書いてあったらLavieのパソコンを採用出来ないと思いますがどうなんでしょう。。。
マウスコンピュータとドスパラに関してはCPU周りは自社独自設計をしていないパーツ組み立ての小売り会社ともいえるので騙されやすいユーザーからグリスの塗り替えの依頼を発生させる戦略だとは思いますが。。
疑問
検索結果に出てきたページのいくつかには「グリスが乾燥」や「グリスが揮発」などと書いてあるものもありましたが、それも疑問に思えました。 CPUグリスは、シリコン系のグリスが使われているとは思いますが、シリコン系グリスが揮発する温度までいっていたらCPUは溶けてしまうと思いますが。。 (たぶん、揮発するのはグリスの軟化に使われる熱伝導には関係の無い別の溶剤?)
そもそもCPUグリスは、CPUにCPUクーラーを取り付けてCPUからの熱を逃す際に、CPUの金属面とクーラーの金属面を押し当てただけだと、小さい隙間がエアポケットになってしまい熱伝導が妨げられてしまうので、グリスを塗って隙間を埋める目的で使われます。
CPUの金属面とクーラーの金属面が直接密着しているのが最善の状態で、グリスが間に入ってサンドイッチになってしまっていたりすると、グリスが反って断熱材になってしまい効率が悪いとも言われています。 (一般的にグリスの熱伝導率よりも金属同士の熱伝導が高い為)
また、CPUクーラーはCPUにがっちりと押し付ける様に取り付けられるのが普通なので、普通に使っているパソコンであればCPUグリスは金属面の間に挟まれていて揮発なり蒸発する様な事はありえないはず。。
ただ、
- 間違った取付け方をされていたり、
- CPUの一般的な温度で揮発してしまう様な使用用途が違う粗悪グリスが使われていたり、
- 大きな衝撃でCPUとクーラーの接続面がズレてしまった (ノートパソコンなど)、
場合は熱の伝わりが悪くなって何かしらの不都合が生じてもおかしくないかもしれません。
更に検索
「CPUグリス」というのはコンピューターなどでの利用に限定される用語で商品名としては「放熱グリス」とか「サーマルペースト」の方が一般的な気がしたので、「放熱グリス 塗り直し」で再検索してみました。
すると、今度はAIが「放熱グリスは、通常は数年に1回以上塗り直す必要はありませんが、クーラーを取り外したときやCPUの温度が上昇している場合は塗り直しましょう。」と返してきました。。。
今回の一番目の答えのソースは実際にCPUを作っている会社、Intelの「放熱グリスの塗り方とその働き」でした。。😂😂
「放熱グリスはどのくらいの頻度で塗り直す必要がありますか?
ほとんどの場合、数年に 1 回以上塗り直す必要はありませんが、何らかの理由でクーラーを取り外した場合は、塗り直す必要があります。CPU の温度が上昇している場合は、放熱グリスの塗り直しも検討してください。
不確かな場合は、放熱グリスメーカーに問い合わせて指示に従ってください。」
「2年に1回程度は塗り替え」に対抗するかの様に「数年に 1 回以上塗り直す必要」は無いと否定はしていますが、何年毎にとは言及していません。
結論?
NEC Lavie公式が2年に1回塗り直しする様にと公言しているのに対して、Intelがほとんどの場合、数年に1回塗り直す必要が無いと反論している様にも思えますが、この時点では、信用出来るかもしれないソースが1対1しか出ていないので、どちらが正しいとは検索結果の数では決める事が出来ませんが、ただ、パソコンの寿命などから考えると2年に1回塗り直さないといけない(しかも専門家によって)というのは設計上、致命的な欠陥でしかないと思います。
パソコンを全く使った事がない人が「CPUグリスは2年おきに塗り替える物」と聞けばそういう物だと素直に信じてしまうかもしれませんが。。。 (そういう人ならばショップに頼んで塗り替えをしてもらう可能性も高いので経済効果が見込めますね。。)
これまで個人で使っていたパソコンはでCPUグリスの塗り替えもせずに使っていて、2年間使った時点で使えなくなってしまったという事もなかった為、「2年に1回塗り直す」事で何が違うかが不明な点になります。
一つの可能性としてはNEC Lavieの「CPUグリス」とIntelの「放熱グリス」が実は別物という事もあるのですが、その場合は「CPUグリス」ではなく「放熱グリス」を使えば良い訳で。。。😂😂
※: 多分数ヶ月後には検索結果が違う内容になっている可能性もあるかと・・・
※: 因みに、未使用のCPUグリスですが、時間が経って(揮発などで)固くなってしまった場合は、実際に使う時に伸びないので使用は避けた方が良いです。
追記
あくまでも個人的な見解ですが、検索結果に出てきたページを読む限り:
- 「2~3年に塗り替えるのが常識」、「2~3年で劣化する」と断定しているか、
- 「(1回だけ)塗り替えしたら良くなった(気がする)」というやってみた系
の内容のページがほとんどで、「2~3年位の間隔でCPUグリスを塗り替えないとPCが熱くなり過ぎて全く使えない」といった実用性を基準にしたページがなかったので信憑性が欠けていると思います。。。
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