iPadのComplimentary(無料?)ケアがヤバ過ぎた

iPhone/iPad用のiOSアプリを開発しようと、去年の5月にM1シリコンのMac miniを購入 (👉過去の記事) してからほぼ1年が経ちますが、以前からやっていたAndroidアプリの開発の方に本腰が入っていて、残念ながら、iOSアプリ開発の方はそこまで進展が無い状態になってしまっています…

理由としては、いくつかのAndroidのスマホが手元にありますが、去年にMac miniを購入するまではAppleユーザーではなかった為、手元にiPhone/iPadなどのiOS商品がありません。 個人で試作したAndroidアプリの場合は実際の端末にインストールしてテスト出来ますが、iOSアプリに関しては唯一、Apple社からの開発アプリの「Xcode」についてくる「シミュレーター (Simulator)」を使って試作アプリがテスト出来るという状態になっています。


iOSシミュレーター (Xcode)

シミュレーター
Macで動くiOSシミュレーター

この「シミュレーター」はMac上で動くXcodeのツールで、仮想のiPhone(又はiPad)の画面がウインドウとして表示されて、個人で作ったiOSアプリがiPhone/iPad上でどのように動くかをシミュレーションしてくれます。

但し、特定のアプリがインストールされた特定の環境下でのiOSをシミュレートするだけで、他のアプリをインストールしてそのアプリとの相互関係をテストなどという事は出来ません…。

一方、Androidアプリの開発にはGoogle社の「Android Studio」を使っていますが、こちらの場合はミュレーターではなく「Androidエミュレーター」というツールを使うと、Android端末がなくても試作したAndroidアプリをPC上で動かす事が出来ます。


ミュレーター (Emulator)」と「ミュレーター (Simulator)」はカタカナだと1文字しか違いませんが、中身は全く違うもので、OSの「シミュレーター」はアプリの挙動だけを再現するのに特化しているのが一般的で、Xcodeのシミュレーターでは他のアプリのインストールや、ハードウエアとなるカメラへのアクセスなどといったことは出来ません。

OSの「エミュレーター」の場合はOSの仕組みをフル再現しているのが普通で、Androidエミュレーターでは個人で開発したアプリや一般公開されているストアからのアプリをインストールする事も可能な他、ハード機能のテストも完全ではありませんが実際の端末がなくてもある程度テスト出来る仕様になっていて、カメラを例にすると、仮想の三次元空間内で撮影が出来る仕様になっています (👉Androidデベロッパー「Android Emulator 上でアプリを実行する」)。


過去1年を振り返ってみると、テスト環境が揃っていたAndroidアプリの開発に自然と時間を費やしてしまったのだと思います。 XcodeのシミュレーターでiOSアプリのいろいろな機能をテスト出来ていたらもう少しiOSアプリ開発がはかどっていたのかもしれません。

このままiOSアプリ開発を放って置くのも勿体ないのと、現時点ではAndroid/iOSで使える一般的なアプリを作ってみたいという思いもあるので渋々iPadを購入する事にしました。 でも、「iPad Pro」とか「iPad Air」とかでなく、価格が一番安いWiFi仕様のノーマルの「iPad」64GBを…


アプリのテスト用にiPadを購入

アプリのテスト専用に購入するので大容量のストレージも必要もないのと、現時点では他のモデルにあってiPadにはない新機能で特に試してみたいという機能も無いので、そこそこ使える(はずの)ノーマルのiPadを購入する事にしました。

そもそも、最新モデルに限定された最新機能を使ったアプリを作ると、最新モデル限定にしてそれ以前のモデルをサポートしないアプリにするか、別の方法で前のモデルをサポートする機能を追加しないといけないので、特に惹かれる限定機能でない限りアプリに取り入れたいとは思えないというのはあります。

で、ノーマルの「iPad」は、約半年前のに発表された第9世代のiPadが現行モデルになりますが、搭載しているCPUは「A13 Bionic」で、これはに発売されたiPhone11などに搭載されていたチップと同じで、2年ほど前のチップが使われているので価格が安く抑えられています。

因みに、iPadと同じくに発売された現行モデルのiPhone 13には、「A15 Bionicと」いうチップが搭載されているので、現行モデルのiPadに搭載されているチップはこれの2世代前になります。

オンライン・オーダー

オーストラリアのAppleのオンラインストアで注文して、無料の刻印サービスを使って本体の背部に文字を入れてもらう注文にしましたが、刻印サービスを使うと発送までの日数が増えるのと、それに加えてCOVID-19の影響で発送処理に時間がかかるらしく、明細には注文の日から実に1か月半後の配達と記されていました。


発送通知とComplimentaryケア

Appleのコンプリメンタリー・ケア

オーダー時に提示されていた配達の予定日が近づくと「配達状況追跡用のトラッキング番号」と「注文のインボイス(請求書)」のメールが各自届いたのですが、その翌日に「7-Day Complimentary AppleCare+Proof of Coverage」という題の別のメールも送られて来ました。

7日間の無償のケアというのがついてくるというのですが、メールの内容を確認すると、ケアは商品の配達予定日の17日前の日付に始まって10日前の日付に終わると書かれていました。

😅😅😅😅😅😅😇


7日間のカスタマーサポートと不慮の事故による破損を2回まで補償する保険という事みたいですが、この7日間のケアが終了後には有料でケアを延長できるという説明も書いてありました。。


Complimentary AppleCare (コンプリメンタリー・Appleケア)』という名前がついていますが、Complimentary」の意味をネット辞書などで調べると「無料」という 訳が出てきたりします。

でも、ちょっと意味合いが欠けている様な。。 実際に日常で使われる「Comlimentary」の意味からすると次の様な説明が適切だと思います。

  • コンプリメンタリー: 「特定の利用客に対し、無料で接遇すること。特別のVIPやホテル関係者に対し、挨拶、敬意表現の意味で、宿泊料金を割り引いたり、無料にすることが通例。宿泊や飲食などの料金を全額無料にすることを[all complimentary]という。…」 (ホテリエガイド『ホテル&ブライダル用語集』より)
  • 「complimentary」がよく使用されるのは、何か無償でサービスを受けるとき。 具体的に使われることが多い場面としては、ホテルや航空会社(機内サービスなど)などが挙げられ、彼らが提供する無料サービスを意味します。
    他にも、「敬意を示す」といった意味を持つ「complimentary」は、「(敬意をもって)お客様にサービスを提供する」といったニュアンスを含んでいます。 (Gabby『complimentary ー 細かく使い分けるべき!無料を表す英語表現5選を使いこなせるようになろう』より)

そもそも、商品が届く前にサポートが始まって終わってしまうケアと保障というのはどういう事なのでしょう。 「Comlimentary」と言われても唯の嫌がらせみたいなw

メールは自動配信だからとかという言い訳が出てくるかもしれませんが、IT関連の部門に人材や資金を回す余裕のないローカルの中小企業とかならともかく、意図的にやっているのでなければ、こういった事例はまともなカスタマーサポートとITのシステムがあれば違和感の無い様にすぐ修正されると思うのですが。。。

(これで初期不良でもあったりしたら。。。)


追記

結局、注文したiPadは配達予定日の5日前に届いて、届いたiPadには初期不良もなく「7日間の使えないComplimentaryケア」を使う必要もありませんでした。 故障に関しては1年間の保証が標準で付いているのでAppleケアは延長せずにiPadを使っています。

※: オーストラリアでは日本と違って、「予定して時間に届く」という事よりは「早く届いて良かったのでは?」と言う解釈になってしまう傾向が高いのでなんとも言えません。。。😇😇



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